DC5用 CivicLink K20Aという選択肢

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今回は電制4スロ(以下ITBW)の取り付け関連のネタでECU(エンジン制御用コンピューターユニット)について。

随分一般的になってきたK20Aスワップですが、ECUはDC5系を使用する場合が多いです。HondataやDoctronic等の純正ベースも悪くは無いのですが、ベースの純正ECUの価格高騰と円安の影響でメリットが少なくなっています。

さて、アコードに何使いましょう、4スロなら必然的にLinkかHaltechかな。などと考えつつ調べたら、いつの間にか発売されていたLink ECUのDC5用プラグインモデル。今後の為に、こいつを試す事に。

K20Aに良く使われるECUの特徴をまとめると以下のようになります。

Hondata、Doctoronicの特徴

メリット
変更箇所が少ない場合最低限のデータ変更で現車合わせ出来る
純正と同様にトラブルシューティングが出来る
短時間のデータロガー搭載(Hondata)

デメリット
中古ECUがベースになるので耐用年数に不安がある
四連スロットルへの対応は困難、とりあえず走るレベルにしかならない。

Civic Link K20Aの特徴

メリット
基本的に全てのパラメーターを設定でき、あらゆる仕様に対応出来ます。
DC5&EP3用のハーネスにカプラーオンで取り付け出来ます。
内臓ロガーが高性能
DBW用の拡張ポート付き
ハードウェアに縛られない高い拡張性

デメリット
ベースのデータが無いとセッティングが大変*
純正ECUのケースが必要(ケースは安価な他車種用を流用可能です)
純正ラムダセンサー非対応

CL7とDC5のECUは残念ながら互換性が無いので、取り付けの手間は汎用のフルコンの取り付けとほぼ変わりません。K20Aの場合、VVTとVTECがハイサイドドライブ(12V側制御)なのに注意が必要です。今回は純正ECU残しのアダプターハーネス製作+エンジンハーネス小加工で対応しました。

普通の車両へのCivic Link K20Aの取り付けも承りますのでお気軽にお問い合わせください。じっくり作りこんだ質の高いベースデータ有ります。

DBW化のための改造

他にはDBW用にアクセルペダルを加工。オルガン式なのでリンケージ側を加工、交換してあります。車両側無加工で取り付け出来るようブラケットを設計製作しました。
小技でアクセルポジションセンサーユニット内のペダルのスプリングを入れ替えて強化してあるのがコントロール性向上の肝になっています。

つづく

K20A用 DBW4連スロットルキット長期テスト進行中

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開発車両としてCL7を導入してみて、名機K20Aを楽しみつくす為に何が必要か考えました。

導入してからしばらく乗ってみて一番気になったのはアクセル踏み始めのギクシャク感。大き目のスロットルボディーとストロークが短いオルガン式ペダルの相乗効果で唐突にトルクが立ち上がる傾向にあります。純正ECUを対策データに書換える事で改善できるそうなのですが、冷間時以外は踏み方でカバー出来たのでとりあえず保留に。だってフルコン入れるからw

さて、何から始めるか。チューニングベースとして人気のあるエンジンなので、大抵のパーツは既製品で間に合います。なのでECUセッティングマニアらしくタイトルのブツを開発する事にしました。

ポート形状やインジェクターの位置、角度に拘って設計してあります。

実際に4スロ取り付けてセッティングしたところ、触媒付きのノーマルエンジンだとパワーはそれ程伸びませんが(ノーマル比+25馬力程度)乗り味が激変。かつ街乗りの乗り易さもあっさりと純正を凌駕。
エアコン入れてもアイドリングはばっちり安定。普通にトロトロ乗ってる分にはイージー過ぎて4連スロットルとは分からないかもしれません。しかし、ひとたびアクセルを踏み込むとワイルドな吸気音が炸裂しながら爽快な加速が始まります。純正エンジンなのであまり期待していなかったけど、これは想像より遥かに良いw

控えめに言って最高、俺が欲しかったのはこれだ

つづく

K20A FN2用インマニ

あまり取り上げられないFN2シビックユーロR用のインマニを紹介。

サージタンク下側に別体のボックスが付いており、容量はK20A系最大だと思います。気になる中身はというと

こちらも別部品のファンネルが。下手な社外品より良い作りですが、ブランチ長(ポート長)が30㎝近くあり、長すぎて高回転向きでは無いのが残念。ファンネルを短く作ればかなり良い特性になりそうです。ファンネル変えてVTC調整しながら比較テストやったら面白そうねw

FN2になって先代シビックRのFD2比+50㎏の車重の増加が生じているのですが、この長さはそれに合わせて低中速トルクを伸ばすというエンジン特性のチューニングによるものと思われます。カムもFN2は別品番なので作用角が変更になっていると思われます。触媒がセラミック担体になっていたり(DC5~FD2は純正でメタル触媒w)、K20Aでは最新ですが一番出力が出しにくい構成になっています。しかし、ブロック、ヘッドもシリーズ最強っぽいのでチューニングベースには良いと思います。

K20A 動弁系 注意喚起

調べものをしていたところ、次のような注意書きを発見した。

WARNING: If running a late model cylinder head (after 2004), you may need to purchase BC2940 keepers to accommodate the BC2010 or BC2011 retainers. Honda changed the keeper groove angles, therefore your stock keepers/locks may not fit the BC retainers properly causing potential damage.

2004年以降のヘッドを使用している場合、角度が変わっているからバルブコッターも変更してね、変えなきゃぶっ壊れるよ、という注意書きが。バルブK20A用のチタンリテーナーがぶち割れるという都市伝説?があるようなのですが、これが原因ですね。

CL7用で調べると確かに品番が変わっていました。
14781-PRB-A01 前期品番
14781-RGM-A01 後期品番
なぜCL7か?俺のは前期だ!安心しろw

そもそも、バルブリテーナー周りの部品を変える時は単体で組んで嚙み合わせの良しあしやセット長の変化の有無を確認することをお勧めします。チタンリテーナーって素人が使うもんじゃねーと思っています。俺もメンテナンスサイクルが分からないストリート向けには使わないし。スプリングの硬さに負けてゴリゴリ摩耗します。しかもスプリングはショットピーニング処理で表面がやすり状に凹凸になっています。特に高回転でバルブは回ります。社外リテーナーは軽量化の為、薄く設計されています。さて、あなたのエンジンの残ライフは?

バルブリテーナー変える時は注意してね。

K20A ハイコンプ&ハイカム仕様製作

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VVT付きのエンジンにハイカムや社外ピストンを組む場合、最大進角状態でのバルブ-ピストンのクリアランスの点検が必要です。スペーサーを製作し、最大進角状態に固定。

こっちはVTECの作動用の治具。純正SSTより使い勝手が良いです。バルタイのセットやVTECの動作確認に便利です。後日製品化予定。

ハイカム作動状態。両端のカムからロッカーアームが浮いています。オンオフ自由自在。

インマニ合わせて完成時の雰囲気を見ています。今回は高回転向きのやつ付けます。

これは今後の開発案件?DBW4連スロットル。他のエンジンで先行開発中。

エンジンは形になったので、これから搭載作業に入ります。

K20A開発車両導入

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今更ではありますが、ホンダの名機K20Aのチューニングの研究のため開発車両を導入しました。車体はCL7のアコードユーロR。走行距離は15万キロ近くですがエンジンは手を加えるので問題なし。なかなか無いレベルで整備された車両でエンジン周りはマフラー以外純正仕様です。

ホンダK型はこれまでにエリーゼに搭載されたもので数台ECUセッティングを施工しておりますが、エンジンノーマルの排気系のみで250PS程に到達することも多く、エンジンの回り方もスムーズでクランク周りの基本設計の良さを感じさせられております。

K20Aの高性能バージョンはタイプR系とユーロR系があり、大きな違いはバランサーの有無程度。チューニングの手法は共通です。

そしてさっそく必要に駆られて整備を少々。

フロントのトーコントロールブッシュに亀裂が発生していたので交換。

ついでにアームを塗装。もちろん左右。

ある日帰宅しようとしたところ、ブレーキランプが常時点灯w完全に旧車系トラブル。運転席足元を見ると、予想通りに砕けたブレーキスイッチのパッドが落ちてました。在庫あったので即交換。

B18Cと比較すると、連続可変バルブタイミングの交換で低速トルクが豊かで、普通の街乗りから調子良く、高回転まで気持ちよく回るエンジンで面白いです。車体重量が1400kg近いので加速自体は大人しく感じます。

少し涼しくなったらシャーシダイナモで体力測定、ECUセッティング施工の予定です。

面白いメニュー作っていくのでご期待下さい。