DC2R Link G4x 長期テスト経過報告 (22/1/3編集&追記)

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Link G4x plugin メイン基板

当社の開発車両のDC2にてLinkG4+の純正置き替え型、プラグインタイプをテストしているのですが、G4xとなりいろいろと変更されているので確認のために入れ替えてテストしております。

G4+がG4xになり、ハードウェアの性能が向上しただけでなく、ソフトウェアも一新されて機能面でもいろいろと変更があります。実際に使ってみた感想をお伝えします。

車両仕様 DC2R 98spec 吸排気フルノーマル 380㏄マルチホールインジェクター ダイレクトイグニッション
ECU Civic Link 96 G4+からG4xに変更

ハードウェアの変更点

Linkのプラグインシリーズは共通のメインボードと車種別のアダプターボードで構成されており、G4xになってもCivic Link側の基盤は同一でした。変わらずエアコン入力の回路に対策が必要です。

移行作業

G4xに変更する際の作業 G4+のデータファイルの読み込みはできません。設定はおおよそ同じで大丈夫ですが、マップをいちいちコピペするのが結構手間です。微妙に燃調がずれたので、再セッティングは必要だと思ったほうが良いです。

気に入った改善箇所

各種補正の分解能が向上 例 点火時期吸気温度補正が0.5度から0.1度単位に 目標空燃比も0.1単位で補正が可能になりました
ロガー機能の向上 最大1000hzで取得可能に。メモリー容量も100倍以上に。セッションごとのダウンロードが可能になり、読み込み時間は100倍にならずw
ノックコントロールの設定がかなりシンプルになりました
アイドリング周辺は改善点が多いです。点火時期制御が詳細の設定いらずで優秀でした。ハードな仕様だと手動で設定できないのがデメリットになるかも。PID設定にてゲイン等を設定できるので特殊な仕様でも大抵対応出来そうです。
エアコンON時のアイドルアップが増えたのも良いと思います。

今後に期待

プラグインの車種ラインナップが増えているのは良いのですが、古めの車両の場合エアコン入力の信号電圧がON時も0Ⅴにならず、1.5V程度になっているケースが多いです。Linkだと1.2V以上だとHighと判定されるので、正常に作動しません。
当社取り付け時は個別に対策を行っていますが、メーカー側でも閾値を変更できるようにするか、入力バッファ回路を基板上に組んでほしいものです。
燃料マップ、点火マップの回転軸22セルは少なく感じます。マップの切り替えや補正で細かく制御もできますが、メインに30程度は欲しいですね。
入出力の設定はG4+の方が分かりやすかったです。
4D燃料補正の最大補正量をせめて±100%にして欲しい。±60%じゃ使い方が限られます。

G4+からの変化はあったのか?

適切なセッティングが出てればどちらを使用しても出力は変わりません。アイドリングの点火時期制御がかなりきめ細かくなった為、アイドリングの安定性は劇的に向上しました。予想外の変化として中高回転域で排気音がクリアになりました。データログの回転数が安定しているので点火時期制御も安定しているのだと思われます。
敏感な人なら体感はできるが、G4+で機能的に問題が無ければ買い替える程ではないと思います。

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