使用予定のエンジン、バルブサイズをご記入の上、こちらからお問い合わせいただければ最適な内容にてお見積しておりますが、ご自身で選択したい場合には以下を参考にしてください。
スモールシリーズorスタンダードシリーズ
NEWAYのバルブシートカッターはスモールシリーズとスタンダードシリーズの2つの規格で展開されています。シリーズ毎にハブのサイズが異なり、使用できるレンチとパイロットステムが異なります。
使用するエンジンのバルブサイズにより最適なカッターが変わってきます。
それぞれでカッター、パイロットステム、レンチに互換性が無いので、購入時に使用するエンジンの他、今後使用する予定等によっておすすめする内容は変わってきます。
バルブ傘部の直径が28mm以上の場合
2バルブエンジンや大排気量エンジン等のバルブ傘部の直径が28mm以上での使用がメインとなる場合、スタンダードシリーズをお勧めします。カッターのハブが長く、加工が安定します。ラインナップが豊富で様々な角度、サイズから用途に合うものを選択できます。
バルブ傘部の直径が35mm以下の場合
バルブ傘部の直径が35mm以下での使用に限られる場合、スモールシリーズをお勧めします。
スモールシリーズはその名の通り、小型のカッターを中心とするラインナップとなり、マルチバルブの二輪エンジンや小排気量エンジンなどに適合します。
スモールシリーズの中でも24mm未満のサイズは固定式のカッターでの対応となり、カッターボディーに刃が接着されています。調整出来ない為、選択がシビアになります。
カッターの選定方法
バルブサイズ24mm以上の場合
カッターの表記サイズはカッター本体(黄色のアルマイト部分)の直径となっています。38mm以上のカッターの場合、本体直径+6.4mmまで加工可能です。それ以下のサイズの場合、本体直径+5mm程度となります。
燃焼室の形状にも因りますが、バルブサイズより大きなカッターを選択すると、カッター本体と燃焼室壁との干渉の可能性があります。カッターの角度が小さいほど、バルブシート付近で燃焼室壁と干渉しやすくなります。
ビッグボアの2バルブエンジン等、吸気バルブと排気バルブの直径が大きく(6.4mm以上)異なる場合、2サイズのカッターが必要となる場合が有ります。
4バルブエンジンの場合、吸気バルブサイズより小さく、排気バルブと同等か若干大きなサイズのカッターが有れば1サイズにて対応できる場合が多いです。
バルブサイズ24mm未満の場合
燃焼室の形状によっては調整式のカッター(CU111、CU122、CU126等)で対応できる場合があります。
調整式で対応できない場合、固定式のカッターが必要となります。
どちらの場合も型紙を用意していますので、エンジン実機にて適合を確認してもらう必要があります。
型紙の使用方法はページ下の方にあります。
パイロットステム の選定方法
固定式と調整式の2種類があります。
パイロットステムとはバルブステムの替わりにバルブガイドに挿入し、カッターの中心軸となる芯棒です。固定式は挿入部分が緩いテーパーになっており、若干の力を加えて差し込む事で固定されます。
調整式は先端のネジを締めることでコレットが広がり固定されます。
5.0mm以下は固定式のみのラインナップとなります。
5.5mm以上、1/4インチ以上は各サイズ毎に調整式と固定式のパイロットステムが用意されています。
古いエンジン、ロッカーアーム式のエンジンはガイドが偏磨耗している場合が有りますので、多少の偏磨耗にも対応可能な調整式のパイロットステムをお勧めします。
直打式のエンジン、ガイドの磨耗が少ないエンジンは固定式で問題なく対応可能です。
古いエンジン、空冷エンジンなど、クリアランスが広めの場合、磨耗量が予測できない場合には調整式をお勧めします。
固定式パイロットステムの選定方法
これまでの経験上、四輪用の中古エンジンの場合、.02mm、二輪用の5.5mm以下だと.00mmが適合する場合が多いですが、.05mm等のオーバーサイズや.98mm等のアンダーサイズが必要となる場合もあります。確実に対応する為には調整式を選択するか、複数本を購入いただく事をお勧めします。
固定式パイロットステムは差込部分がテーパーになっており、上端の穴に棒を差し込み、押し込むことで固定します。バルブガイドの内径と同等~1サイズ上のパイロットステムを選択して下さい。
スタンダードシリーズの場合、スモールシリーズよりややサイズが大きめなので、ご注意下さい。
調整式パイロットステムの選定方法
0.5mm毎のラインナップとなっており調整範囲は表記サイズの-0.075mm~+0.425mmとなります。
その為6.0mmのパイロットステムを6.5mmのバルブガイドに使用するということは出来ません。
レンチの選定方法
レンチにはTレンチとイージーターンレンチの2種類があります。
イージーターンレンチ
イージーターンレンチはグリップを左手で固定すると共にカッターを一定の力で押し付け、右手で回転させることで連続的に削る事が出来ます。半回転ごとに持ち替えが必要なTレンチより効率的で、簡単に使用できます。グリップ内部に内蔵されたスプリングにより力の強弱も調整しやすくなっています。
Tレンチ
金属製の組み立て式と樹脂製の一体型があります。通常は樹脂製一体型のTレンチにて見積しております。一体型で剛性が高く、ぐらつきません。パイロットステムの突き出しを避ける為、ディープソケット状になっています。使用頻度が少なく、低予算に抑える場合にお勧めします。
型紙の使い方
バルブサイズ24mm以下の場合、カッターの型紙をPDFファイルにて用意しています。こちらからダウンロード(対称をファイルに保存)し、100%で印刷する事で実寸となります。寸法が記入してある箇所で実寸である事をご確認下さい。
調整式の場合、刃の外側の線が二箇所記入してあります。それぞれ刃を最大限動かした際の位置となります。
加工範囲が足りるかを確認する場合、外側のラインでカットして下さい(1)。
この状態でバルブシートに当て、加工範囲より型紙が大きければ問題有りません(3)。
干渉の有無を確認する場合、内側のラインでカットして下さい(2)。
バルブシートに当て、燃焼室壁との干渉が無いか確認して下さい(4)。
固定式のカッターの場合、加工範囲の過不足(3)、干渉の有無(4)を確認して下さい。
カッターのサイズが複数ありますので必要に応じて別のカッターでもご確認下さい。