社外ECUの選び方2

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Link G4x Plugin

今回はラインナップの多いLinkとHaltecでモデル毎の機能を比較してみます。どちらもソフトが使いやすいECUです。以下の表はメーカーの表に基づいていますが、詳細の検証までやっていないので適当です。ハルテックの入力ピン数は特に怪しいです。購入前に必ずメーカーのマニュアルを確認して下さい。

決め手になるのはDBWへの対応の有無、ノックコントロールの有無、入出力チャンネル数あたりでしょうか。ラムダは出力端子を食うので、内蔵に拘らず、外付けメーターを使用するのがお勧めです。

Input / OutputG5 Voodoo ProAtomXMonsoonXStormXXtremeXFuryXPlug-inXElite 550Elite 750Elite 1500Elite 2500/TNexus S2Nexus S3Nexus R3Nexus R5
Injection Drives16‡448888†464848818
Ignition Drives12‡448868†464848812
Auxiliary Outputs14-30#468-16#10-18#10-16#16†55556668
E-throttle ControlDual   SingleSingleSingle002222+2HB22
25A Output       00000044
Digital Inputs102488/10*8/10*11†124466610
Temperature Inputs4223444†22      
Analogue Inputs1434811912†1+12+1101011111123
Trigger Inputs222222222222222
Knock Inputs2 Channel1 Channel1 Channel2 Channel2 Channel2 Channel2 Channel†00122222
Internal MAP       (4 BAR)(4 BAR)(4 BAR)(4 BAR)(4 BAR)(4 BAR)(4 BAR) 
Lambda Sensor ControlDual    Single     1111

COMMUNICATIONS

G5 Voodoo ProAtomXMonsoonXStormXXtremeXFuryXPlug-inXElite 550Elite 750Elite 1500Elite 2500/TNexus S2Nexus S3Nexus R3Nexus R5
CAN Bus2 Channel1 Channel1 Channel1 Channel1/2 Channel*1/2 Channel*2 Channel11222223
Wi-FiY      NONONONOYESYESYESYES
USB Tuning ConnectionUSB-CUSB-MiniBUSB-MiniBUSB-AMP6USB-AMP6USB-AMP6USB-AMP6USB-BUSB-BUSB-BUSB-BUSB-CUSB-CUSB-CUSB-C
FEATURESG5 Voodoo ProAtomXMonsoonXStormXXtremeXFuryXPlug-inXElite 550Elite 750Elite 1500Elite 2500/TNexus S2Nexus S3Nexus R3Nexus R5
Onboard Logging Memory512MB512MB512MB512MB512MB512MB512MB2MB2MB8MB8MB128MB128MB128MB512MB
Global Positioning System (GPS)Y              
3 Axis AccelerometerY   YYYNONONONONONOYESYES
VVT ControlY YYYYYSingleSingleUp to 4Up to 4Up to 4Up to 4Up to 4Up to 4
Open or Closed Loop Boost ControlBothOpenBothBothBothBothBothDualDualDualDualDualDualDualDual
Flex FuelYYYYYYYYESYESYESYESYESYESYESYES
Closed Loop Lambda Auto ModeDualYDualDualDualDualDualNONOSingleDualDualDualDualDual
Long Term LearningYYYYYYYUp to 3DUp to 3DUp to 4DUp to 4DUp to 4DUp to 4DUp to 4DUp to 4D
On-Board PDM             YESYES

本体以外に周辺機器の充実具合も見てみると良いと思います。

最近CANに嵌っている私としては、CANの自由度の高さではLinkがお勧めです。マップの設定の自由度ではHaltecの4Dモードが素晴らしい。メインマップサイズはLinkが22(rpm)x20(load)、Haltecが32×32。
最近のECUは入出力が足りない場合、CANを使用して拡張デバイスで増やせます。本体の拡張性はそれ程気にしなくても良いかもしれません。予算に余裕が有れば入出力に余裕が有る物を選ぶ程度で良いと思います。使いたいMFD(多機能ディスプレイ)、PDM(電源モジュール)等と連携できるやつね。

EMtron, Maxx ECU, Motec, ECU Master辺りも良いECUだと思います。
やはり、基本的に用途と好み次第かな?予算次第?

参考資料 各社の公式比較表 Link Haltec Motec ECU Master(PDF) MaxxECU

チューニングはどうするか考えている時が何気に楽しい。さあ、一緒に悩みましょうw

ちなみに現在Linkはブラックフライデー特価で買えます。メーカー在庫限りで終了するので欲しい方はお早めにお問い合わせください。悩む暇ないかも 汗

社外ECUの選び方1 選ぶならどれ?

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motec M84

よくある質問です。各種ECU取り扱い、セッティング可能です。プライベーターにお勧めなのはLinkとHaltecでしょうか。各モデルの性能、機能で世代分けすると個人的見解ですが以下のようになりました。

黎明期、Gen0

Motec Screw driver等

ダイアル調整式など、単体で燃料、点火時期を調整するもの
博物館やマニアのコレクション向け

最初期 Gen1

代表機種 Motec M4*、M48*、フリーダムECU*、Haltec E6系*など

DOSベースでソフトが作動する物
セッティング用のハードウェアの用意が困難、当店での新規取付はお断りいたします。製造から20年程経過し、本体の故障が起こり始めており、再セッティングの際には新型に交換をお勧めします。

Gen2 結構現役

PowerFC,VPro(-v3)*, LinkG4,Emerald K6

Windowsで安定動作,シンプルなエンジンなら用途によっては十分使えます。カプラーオンで低予算化の為に使われるケースが多いです。配線加工しての新規取付はメリットが少なく非推奨

Gen3 先代?

LinkG4+, Haltec Plutinum, Motec M800*,M84*

この辺から燃料噴射量はVEマップが一般的になっています。DBW、VVT等一通り調子よく動かせるような世代。機能面で困る事はほぼありません。不足は工夫とセッティングの腕でカバーして下さい。

Gen4 現行モデル

LinkG4x, Haltec Elite, Motec M1

適切にセットアップすると社外換装のネガティブ面がほぼありません。
予算があるなら新規取付はこの辺がお勧めです。

Gen4.5

LinkG5, Haltec Nexus

ハイエンド。wifi搭載してみたり、PDM機能を付けたり各社模索している印象。ハマる人には最高かも。

番外 DIY ECU

Speeduino

低コストで導入できますが、電子工作、プログラミングできる人向け。90年代以前の古い車なら動かせるかも。オープンソースECUなので、自分でハードもソフトも改造出来ます。制御面ではGen2相当でしょうか?
当店では今のところ扱いません。モデルに因ってはコネクターが自動車向けじゃないのが気になります。耐久性大丈夫?

中古を買うか、新品を買うか

電子部品の故障は見た目では分かりません。販売者もすべての機能をテストする事は出来ないので、予期せぬトラブルもあり得ます。お店で取り付けて貰う場合、保証の確かな新品をお勧めします。故障時に責任の所在もはっきりしますw

どのメーカー?

プライベーターの場合、各社のソフトをインストールして操作してみましょう。長期的に観るとセッティングソフトが使いやすい物を選択するのが良いです。
プロに取り付けを依頼する場合、得意なECU、お勧めのECUを聞くのが良いです。最低限出来るのと、知り尽くしているのは異なります。自分の街乗り用の車両に付けてる人なら安心できると思います。付いてたら試乗させてもらいましょう。最近の車両の純正ECUも触っているお店ならさらに安心出来ます。純正の制御を知らない事にはフルコンでも調子よく仕上げられません。

脚注 *印は廃盤モデル 2024年現在

T4ECU入荷しました

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ECUが入庫しました。S2トヨタエンジンの初期型の機械式スロットル車両向けです。以前から故障が結構多く、修理やトラブルシューティングの相談を多数受けています。その為、トラブルシューティングや故障時の対処用でECUを多少は在庫するようにしております。

ECUが原因でトラブルが出た際には破損状況にもよりますが、修理よりも交換の方が良い場合も多いです。
T4のインジェクタードライバ、イグニッションドライバの破損は比較的容易に修理出来ます。

お困りの方はお問い合わせください。

当社に在庫がある場合、プロ向けにトラブルシューティング時の貸出も行っておりますので、必要でしたらお問い合わせください。現在T4とT4Eでしたら対応可能です。

続ECUセッティング施工例 2ZRSC

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前回の記事の続きです。

S3 Elise 2ZR

エンジン内視点検

プラグチェックと同時に内視鏡にて燃焼室を点検するのですが、どの程度見えるのか紹介します。

内視鏡での点検 ピストントップ デトネーション無し、カーボンのデポジットも問題なし
排気バルブ 良い焼け具合

バルブの当たりの状態やシリンダーのクロスハッチも見えます。

シリンダースラスト側 良好な当たり

スマホ接続の内視鏡など比較的安価に入手可能になりましたが、エンジン内の点検だとデュアルカメラ、短焦点が使い勝手が良いです。

気筒毎のばらつきやデトネーションがないことを確認しながら進めていきます。

チューニングの結果

ダイナパック計測結果

変更前にはブースト制御が介入していた6000回転近辺でトルクが落ち込んでいましたが、落ち込みが無くなりスムーズにパワーが伸びるようになり、点火時期、燃料、バルブタイミングの変更で全域のトルクが増加しました。サーキットでも乗りやすくタイムが良くなる仕様です。

実走セッティング

仕上げに試走しながら確認、調整を行います。Elise系の場合シャーシダイナモ上だと補正の学習が十分に機能しないので実走が必要です。

長周期燃料補正の入り方 左が施工前、最大約14% 施工後は最大約4%、色が濃いほど補正が多い

純正ECUは車両毎の個体差や気象条件等による誤差をフィードバック制御で補正するのですが、Lotusの場合補正量がある程度以上になるとチェックランプが点灯します。せっかくECUのチューニングを行っても意図しない補正の入り方をすると台無しになるので補正の量も確認しながら仕上げを行います。

エレメント交換式以外の社外のエアクリーナーになっている場合、結構補正が多くなりがちです。

スロットル特性の調整

仕上がるにつれて2ZR特有のアクセルペダル踏み始めのもっさり感をが気になったので調整しました。ここまで不自然だとV6車両のトルク感を際立たせるためにあえてスポイルしているのでは、と勘繰ってしまいます。アクセルケーブルの遊びが多いような状態だったので遊びを少なく、踏み始めから反応が良くなるように調整しました。

アクセルペダルの踏み込みに対するトルク出力のイメージ

ノーマルは灰色の線のようにある程度開度が増えないと反応せず、反応してもゲインが少ないのを自然な状態に変更。ツアーモードでも気持ちよく走れます。

スポーツモードも、トルク感のあるフィーリングに調整して完成となりました。

車両の仕様、オーナー様の好みに応じて調整出来るのが当社の強みです。

特に問題が無ければ1週間程度で完成します。
納車時に試走していただき、希望があれば味付けを変更出来ます。

ECUセッティング施工例 2ZRSC

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今年も残り一か月となりました。おかげさまで今年は過去最高のセッティング施工台数となりました。

今日もセッティングを施工したのでその紹介です。

S3 Elise 2ZR

現車合わせは基本的にダイナパックを使用しています。
VVTのセッティングには高精度なシャーシダイナモが必須といえます。

2ZR SC

一見NAに見えますが、インマニにスーパーチャージャーと水冷インタークーラーが一体になっています。コンパクトですが2ZZSCのデカいインタークーラーより冷えます。今日は吸気温度17度~19度程で安定。

赤線がアクセルペダル開度、青線がスロットル開度

2ZRSCの特徴として、スロットルを使用してブーストを制御しています。今回は5500~6500回転辺りで大きく制御が介入していました。

データ変更後。中間からスロットルの開度が若干上がり、ブースト制御の介入無しにトップエンドまで回っています。

ECUデータ変更無しでプーリー交換だけだと制御が介入しパワーは殆ど変わりませんw今回はノーマルプーリーです。

2ZR 点火プラグ

アナログに点火プラグのチェック、燃焼室の内視チェックも行っています。

シャーシダイナモだけでは再現できない条件もあるので、試走して調整して完成となります。

ECUセッティングは随時受付中です。年内の予定は埋まり、来年1月の施工となります。詳細はこちら。

Lotus純正ECU書換の限界点

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Lotus ECU 各種

当社の得意とするElise、Exige系の純正ECU書き換えですが、純正のプログラムを使用し、各種マップの数値を変更して対応しているため、対応可能な物には限りがあります。

ハードウェア変更の限界

四連スロットル化や他社用イグニッションコイルの流用は制御の兼ね合いで対応不可能です。

レース向け機能への対応が困難

パドルシフト化等は難しく、後付けユニットで対応してもエンジンチェックランプが点灯すると思われます。

レブリミットの限界

ECU内の回転数設定のレブリミット設定や各種マップの回転軸の限界が約8500rpmとなっているため、8500rpmが限界となります。これはS2RoverよりS3最終型まで共通です。

別の見方をすると、上記以外の変更だと結構対応出来たりします。
ECU込みのキットでも調子が悪い場合などお気軽にお問い合わせください。

Lotus ECUトラブルコードとECU書換え

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好評いただいているLotus純正ECUの書換えですが、チェックランプの点灯に関してお問い合わせが多いので簡単に紹介しておきます。

対応(解消)できるエラーコードと対応できない物があります。

対応できるコード

  • P0420 触媒エラー スポーツ触媒交換時に良く出ます 全モデル対応可能
  • P0171 燃料系 リーン過剰 燃料が薄すぎる 現車合わせで対応可能
  • P0172 燃料系 リッチ過剰 燃料が濃すぎる 現車合わせで対応可能

P0420エラーはO2センサーにアダプタをかます方法もありますが、フィードバックが遅れてハンチング気味になるのでお勧めできません。当社の書換えライトにて安価に不具合無く対応可能です。
燃料系のエラーはエアフロメーター周りの形状が不適切な場合、計測誤差が大きくなり、補正が過大となっている場合もあります。その場合ハードウェアの改造、変更が必要になります。

対応できる可能性があるコード

  • P0131 O2センサー1 低電圧 燃調が原因の場合、現車合わせで対応可能
  • P0132 O2センサー1 高電圧 同上

その他のコードの場合、基本的にハードウェア上の不具合を解消する必要があります。

T4E ECU(1ZZ&2ZZ)に限り対応可能なコード

  • P0133 O2センサー1 スローレスポンス
  • P0139 O2センサー2 スローレスポンス
  • P0301,P0302,P0303,P0304 ミスファイヤ

仕様によってはエラーを誤検知する場合があり、そのような場合のみECU側でキャンセルします。

詳細はお気軽にお問い合わせください。

DC2R Link G4x 長期テスト経過報告 (22/1/3編集&追記)

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Link G4x plugin メイン基板

当社の開発車両のDC2にてLinkG4+の純正置き替え型、プラグインタイプをテストしているのですが、G4xとなりいろいろと変更されているので確認のために入れ替えてテストしております。

G4+がG4xになり、ハードウェアの性能が向上しただけでなく、ソフトウェアも一新されて機能面でもいろいろと変更があります。実際に使ってみた感想をお伝えします。

車両仕様 DC2R 98spec 吸排気フルノーマル 380㏄マルチホールインジェクター ダイレクトイグニッション
ECU Civic Link 96 G4+からG4xに変更

ハードウェアの変更点

Linkのプラグインシリーズは共通のメインボードと車種別のアダプターボードで構成されており、G4xになってもCivic Link側の基盤は同一でした。変わらずエアコン入力の回路に対策が必要です。

移行作業

G4xに変更する際の作業 G4+のデータファイルの読み込みはできません。設定はおおよそ同じで大丈夫ですが、マップをいちいちコピペするのが結構手間です。微妙に燃調がずれたので、再セッティングは必要だと思ったほうが良いです。

気に入った改善箇所

各種補正の分解能が向上 例 点火時期吸気温度補正が0.5度から0.1度単位に 目標空燃比も0.1単位で補正が可能になりました
ロガー機能の向上 最大1000hzで取得可能に。メモリー容量も100倍以上に。セッションごとのダウンロードが可能になり、読み込み時間は100倍にならずw
ノックコントロールの設定がかなりシンプルになりました
アイドリング周辺は改善点が多いです。点火時期制御が詳細の設定いらずで優秀でした。ハードな仕様だと手動で設定できないのがデメリットになるかも。PID設定にてゲイン等を設定できるので特殊な仕様でも大抵対応出来そうです。
エアコンON時のアイドルアップが増えたのも良いと思います。

今後に期待

プラグインの車種ラインナップが増えているのは良いのですが、古めの車両の場合エアコン入力の信号電圧がON時も0Ⅴにならず、1.5V程度になっているケースが多いです。Linkだと1.2V以上だとHighと判定されるので、正常に作動しません。
当社取り付け時は個別に対策を行っていますが、メーカー側でも閾値を変更できるようにするか、入力バッファ回路を基板上に組んでほしいものです。
燃料マップ、点火マップの回転軸22セルは少なく感じます。マップの切り替えや補正で細かく制御もできますが、メインに30程度は欲しいですね。
入出力の設定はG4+の方が分かりやすかったです。
4D燃料補正の最大補正量をせめて±100%にして欲しい。±60%じゃ使い方が限られます。

G4+からの変化はあったのか?

適切なセッティングが出てればどちらを使用しても出力は変わりません。アイドリングの点火時期制御がかなりきめ細かくなった為、アイドリングの安定性は劇的に向上しました。予想外の変化として中高回転域で排気音がクリアになりました。データログの回転数が安定しているので点火時期制御も安定しているのだと思われます。
敏感な人なら体感はできるが、G4+で機能的に問題が無ければ買い替える程ではないと思います。

Lotus Elise 安全なECU取り外し方法

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当社でECUの単体書換を施工していますが、ECUの脱着が必要となります。安全な取り外し方法を紹介しておきます。

注意点

静電気や落下による破損、通電時の取り外しによるデータ破損、キーの綴じ込み、作業ミスによるその他車輌のトラブルや破損の可能性がありますので、できるだけプロにご依頼することをお勧めします。

特にバッテリー切断、接続時はドアロックが誤作動してロックがかかる場合があるので、ドアは開けた状態で作業することをお勧めします。

下準備

S2以降のECUの場合、温間時はエンジン停止後もヒートソークポンプの駆動や学習データの保存の為、ECUが通電している可能性があります。電源が入った状態での取り外しは内部データの破損につながります。火傷の危険性もあるので必ずエンジンが冷えるのを待ってください。

バッテリーの切断

シャーシの金属部分に触れ、静電気を放電します。
ドアを開けて、キーOFFの状態でキーが必ず車外にある状態にします。バッテリーのアース側ターミナルをバッテリー端子より取り外します。
ターミナルが端子に触れないようテープ等で養生してください。

ECUの取り外し

ECUのコネクター、ECUの固定ネジを取り外し、ECUを取り外します。必要に応じてインテークの配管を取り外して作業スペースを作った方が楽に作業できます。

1ZZ、2ZZ用のECUは裏側にスペーサーが接着してあるモデルがあり、スペーサーを落とさないよう注意が必要です。

Exige2ZZSCはインタークーラー配管の取り外しが必要となります。配管内にブローバイのオイルが溜まっている可能性が高いので、取り外した配管の取り扱いには注意してください。

ZR系はECUを取り外さないとコネクターの取り外しが難しいかもしれません。2ZRはスロットルボディー等が邪魔で奥側のネジにアクセスしにくいです。

ExigeV6はトランク内の左側奥にECUがあります。かなり奥まっているので作業がなかなか困難です。小物入れ付きの仕切を外し、最低でもヒューズボックスを取り外す必要があります。バッテリーを外すと作業スペースに余裕ができます。ATの場合、コンピューターが2段になっており、上のミッションコンピューターを取り外した後に下のECUを取り外します。ネジ、ワッシャーを落とさないよう注意が必要です。

Evoraは助手席後ろのサイドトリムの中にECUが入っています。サービスカバー下側のネジを取り外し、ECUにアクセスします。バージョンにより取出しが知恵の輪になる場合がありますのでご注意下さい。

車輌の保管準備

Evora等、ドアにキーシリンダーが無い車輌の場合、バッテリーを確実に接続し、ドアロックをかけてください。
Elise&Exigeの場合、リモコンでのロックはバッテリーが上がると面倒なので、キーシリンダーでロックした方が良いかもしれません。保管環境に応じて考慮してください。

ECUの取り付け

シャーシの金属部分に触れ、静電気を放電します。
ドアを開けて、キーOFFの状態でキーが必ず車外にある状態にします。バッテリーのアース側ターミナルをバッテリー端子より取り外します。

ECU取り外しの逆の手順で取り付けて下さい。

バッテリーターミナルをターミナルにしっかりと差し込み、ネジを締めてください。

エンジンを掛けてブリッピングして問題なければ作業は完了です。お疲れ様でした。

おまけ

バッテリーのカットオフスイッチを取り付けてある車輌が多いですが、走行直後にカットするとECU内部データが破損する場合があります。できるだけエンジンが冷えてからカットする事をお勧めします。